人狼 JIN-ROH
監督沖浦啓之
脚本押井守
原作押井守
製作杉田敦
寺川英和
製作総指揮渡辺繁
石川光久
出演者藤木義勝
武藤寿美
木下浩之
廣田行生
吉田幸紘
堀部隆一
仙台エリ
中川謙二
大木民夫
坂口芳貞
音楽溝口肇
撮影白石久男
編集掛須秀一
制作会社Production I.G
製作会社バンダイビジュアル、ING
配給バンダイビジュアル、メディア・ボックス
公開 1999年11月
2000年6月3日
上映時間98分
製作国 日本
言語日本語
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『人狼 JIN-ROH』(じんろう)は、2000年6月3日に公開された日本のアニメーション映画[1][2]。原作と脚本を押井守、監督とキャラクターデザインを沖浦啓之、制作をProduction I.Gが担当した[3]。押井が原作を担当した漫画『犬狼伝説』を元に脚本を執筆したオリジナル作品[4][5]。
国内外の映画賞・映画祭で高い評価を得て、多くの賞を受賞した[6][7][8]。 本作は沖浦啓之の監督デビュー作[4]。1995年公開の劇場アニメ『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』で知られる押井守監督が原作・脚本を手がけ、当時のProduction I.Gの精鋭が参加した作品で、反政府組織に重武装で立ち向かう特機隊隊員と彼に差し向けられた公安の女スパイ(元テロリスト)との恋と裏切りを描いたアニメ映画である[3][4][9]。 押井が様々なメディアで展開している架空の戦後史「ケルベロス・サーガ」に連なる一作で、サーガの中には漫画『犬狼伝説』や押井自身がメガホンを取った『紅い眼鏡/The Red Spectacles』『ケルベロス-地獄の番犬』などの実写映画も存在する[6][7]。主人公・伏一貴役は前作『ケルベロス-地獄の番犬』に主演した藤木義勝が演じ、『紅い眼鏡』や押井の他のアニメ作品『御先祖様万々歳』にも登場し、玄田哲章が演じていたキャラクター・室戸文明は、本作では廣田行生が声を担当している。 古典童話『赤ずきん』をモチーフに、「赤ずきん」を左翼反体制の「アカ」、「狼」を帝国主義的体制を指すスラング「狼」として対置させた寓話的作品で、劇中にも『赤ずきん』をアレンジした童話が挿入される[10]。 残虐描写により、日本での映画公開時には映倫のPG-12指定にされた。 完成から公開までに2年かかっている[11]。また日本での公開に先立ち、1999年11月よりフランスで先行ロードショーされ、1週間で約3万人を動員するヒットを記録した[8][11]。 Production I.Gの最後のセル撮影による長編アニメーション作品として知られている[6][7][12]。またバンダイビジュアルが発売する最後のLDメディア作品となった[11]。 「あの決定的な敗戦から十数年」--第二次世界大戦の敗戦国・日本。戦勝国ドイツによる占領統治下の混迷からようやく抜け出し、国際社会への復帰のために強行された経済政策は、失業者と凶悪犯罪の増加、またセクトと呼ばれる過激派集団の形成を促していた。
概要
あらすじ